• 手まりずし

omotenashi

1年のおもてなし

三月

手まりずし

はじめてのかたでもラップを使って簡単にきれいにできます。それぞれの具をラップではさみ、軽くたたいて平らにしておくのがこつ。薄焼き卵や生ハムなどもおすすめで、彩りと味をバランスよく取り合わせて。

[材料](3人分)
米 2カップ
合わせ酢
 酢 大さじ3
 砂糖 大さじ1
 塩 小さじ1

鯛 1さく(約150g)*
 天然塩 適宜
 だし昆布(20cm)2枚(酢 少量)
 木の芽 数枚
小えび 10尾(塩、酒 各適宜)
スモークサーモン(スライスしたもの) 60g

[作り方]
1:すし飯を作る。米は炊く1時間前に洗ってざるに上げ、
  水2カップを加えて炊く。調味料は煮溶かしておく。
  ご飯が炊き上がったら盤台*に移し、
  ご飯が熱いうちに合わせ酢を回しかけ、
  手早くご飯をきるようにして合わせ、味をなじませる。
 (*盤台は使う前に洗って水気をふき、湿らせておくと
  ご飯粒がつかずに扱いやすいもの。盤台はご飯の水分を
  ほどよく吸って、べたつかないおいしいすし飯を作るが、
  盤台がなければ大きめのボウルで代用)
2:粗熱が取れたら直径3cmに丸め、バットか皿に並べておく。
3:鯛は5mm厚さのそぎ切りにし、両面に薄塩をして5、6分おき、
  出て来た水気をペーパータオルでふく。
4:昆布は酢水にくぐらせてしんなりさせ、水気をふく。
5:4の昆布1枚の上に2の鯛を並べ、もう1枚をのせてはさみ、
  ラップで包んで15分ほどおく。
6:小えびは、背わたを取り、塩と酒を加えた熱湯でゆでて殻をむく。
  背に包丁を入れて身を半分に切る。
7:スモークサーモンは3、4cm長さに切る。
8:ラップを約10cm角に切ったものを2枚用意する。
  鯛1切れをラップではさみ、上からビンなどで軽くたたいて
  平らにする。えび、サーモンもそれぞれ同様に平らにする。
9:ラップの上に鯛を置き、上に木の芽をのせて、
  2の丸いすし飯をのせる。
  ラップで包み、茶巾絞りのようにして丸く形を整える。
10:えび、サーモンも同様にして手まりずしを作る。

 

料理を盛っているのは縁高(ふちだか)呼ばれる器です。茶席で生菓子や点心を盛るのに用いられますが、家庭でもお弁当のもてなしのときなどに大変重宝なもの。漆を厚塗りしないで木目を味わいとして残した“掻合せ(かきあわせ)”は、真塗りよりも扱いが楽で、洋風の暮らしの中でも出番が多そうです。透かし模様は七宝つなぎ。

All photos:
Aya Brackett ( http://ayabrackett.com/ )

Special thanks:
Miki Hirota, Sylvan Brackett ( http://eatpekopeko.com/ )