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明治20年創業のいりこのやまくにさんは、香川県観音寺市でいりこの加工業を営んでおられます。
引き揚げられたいりこを人の目で仕分け、1匹ずつ手作業で部位を解体する作業は、創業から100年以上変わらず、現在も続けられています。
関東で一般的に馴染みのあるお出汁といえば、鰹や昆布の合わせ出汁。いりこを使われる機会が少ない方へもということで、まずはいりこってどんなお魚?どうやってできるの?というお話しから始まりました。
遠浅で海流が緩やかな瀬戸内海の「ひうち灘」は、柔らかく良質な片口いわしが育ち、江戸末期よりいりこの漁場だったそうです。また、「水揚げから乾燥まで30分!」という漁場と加工場が近いことも、瀬戸内で良質ないりこができる理由だとか。漁の映像を見ながらいりこが完成するまでの過程を拝見し、美味しいいりこの裏側を見せていただきました。
その後は、市販のいりこと、やまくにさんのいりこで、袋詰めされているいりこの見た目や重さによって、どんないりこを選んだら良いか見極め方を教えていただきました。
それぞれのお出汁を飲み比べ、お出汁の見た目や香り、味わいの違いを体感。テーブルの上に盛られたいりこを見ながら、良質なものを見分けるポイントを聞きつつ、実際にいりこを選別していきました。
選んだいりこを手で割って、ハラワタとエラをとり綺麗にお掃除したら、パリパリと音が出てくるまでいりこを炒ってお味噌汁用のいりこを作ります。炒ったいりこは水を張った鍋に入れ、沸騰直前まで泳がせます。湯が温まるにつれいりこ出汁の香りがふわ〜と広がり、お味噌汁の完成が待ち遠しく楽しみに!
ワークショップの最後には、お味噌汁のほかに出汁殻を使ったお料理や香川の郷土料理「いりこ飯」(いりこの炊き込みご飯)をいただきました。大人の会はいりこ酒でしめ、まさにいりこ尽くしのワークショップ。
参加者の皆さんからは、苦味や臭みが出やすく使いづらいイメージがあるという声もありましたが、山下さんによるいりこの取り扱いのコツやポイントのお話しを受けて、私もお家でやってみよう!と嬉しいお声をいただきました。
今回のワークショップを機に、いりこ出汁用の大羽いりこやふりかけなど、eatrip soilで普段お取り扱いのないやまくにさんの商品も数量限定で販売しています。この機会に、いりこの世界を覗きにいらしてください。