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木桶による発酵文化サミット2023!

木桶醤油の名産地、香川県小豆島。全国の多くの醤油メーカーがステンレス製など大型タンクでつくる中、現在も、木桶による醤油づくりを続けていらっしゃるヤマロク醤油さんで、今年も「木桶による発酵文化サミット」が開催されました。

江戸時代までは、酒、酢、醤油、味噌、みりん、などの基本調味料は「木桶」で仕込まれていましたが、費用対効果の側面から、徐々にプラスチックやステンレスタンクが台頭するようになり、今では木桶仕込み醤油は、全体の1%しか残っていないと言われています。

150年前の木桶。菌が棲みつく表面の様子。

そして、桶屋は日本で1軒しか残っていません。そんな木桶の絶滅危機に立ち上がったのが、醤油メーカーであるヤマロク醤油の山本康夫さん。醤油作りを続けながら、地元の大工と桶作りの修行に入り、自分たちで桶をつくる技術を習得。次世代に木桶をつなぐために、木桶文化を盛り上げようと活動されています。

毎年1月に行われる木桶サミットでは、醤油メーカーや飲食店、流通関係者が集い、プロも初心者も一緒になって新桶を作ったり、桶のオークションを開催したり、3日間お祭り騒ぎ。会場では、木桶醤油の試食や商談できるスペースもあります。

「タガ」の元となる竹を削る山本康夫さん(ヤマロク醤油5代目)

木桶醤油の国内流通量を1%から2%に。その志に共感する人々が全国から訪れ、垣根を超えた木桶の輪が全国に広がりつつあります。そしてその動きは海を越え、現在は「プレミアム醤油」として海外でも需要が伸びているそうです。

木桶の板の側面にメッセージを書く。次にお披露目するのは150年後!?

全く同じ材料で同じように仕込んでも、醸造所によって変わる木桶仕込み醤油の味わい。それは木桶に棲みつく菌の種類や職人の個性が現れたもので、自然と人が一体となることで生まれる賜物なのです。
個性ある味わいが、きっと食卓をより楽しく、美味しい時間にしてくれる。私たちも彼らの志に共感する一人としてこの先も応援し、誇るべき日本食文化の継承に少しでも携われたらと願っています。

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